あのマンガがすごい!面白かった!

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あのマンガがすごい!面白かった!についての投稿をまとめています。
ゲンペーが読んできた漫画の中で、あのマンガはすごい!面白かった!と思える
イチオシの作品をネタバレなしで紹介します。

BØY

作品名:BØY
ジャンル:ヤンキー漫画
作者:梅澤春人
巻数:全33巻
完結:1999年

【ゲンペーの一言】
夢をまっすぐに追いかける少年たちの絆が描かれています!
オススメ度:★★★★☆

ジャンプ全盛期に連載していた高校生の不良漫画。
不良漫画といっても『クローズ』のような学校同士の抗争があるような話ではなく、
ちょいワルな主人公・晴矢が強敵と戦い圧倒的に力を示していく話。
外道とは違う我が道をいく少年たちが描かれています。

~あらすじ~
私立楽園高校に通う1年生日々野晴矢は、世界征服の野望を持つ一度怒らせると止められない無敵の男。晴矢の下僕(友達)の岡本清志朗は画家志望、同じく下僕(友達)の一条誠はロックに命を掛けるバンドマン。そんな熱いヤツらが起こす数々のドタバタ劇が繰り広げられる。

ウィキペディアより引用

晴矢の周りには熱い夢を語る人物が集まり、「世界征服」を夢描く晴矢はあまく多く語らず、その心情に共感していきます。
夢を潰そうとする悪は敵です。そいつらを倒していく姿に当時の少年心はくすぐられました。

プロトタイプである『HARELUYA』から作画が気に入って、始まった当初から大好きでした。
これはすぐに終わってしまったんですが、『HARELUYAII』とタイトルにも入っており、再連載を果たした時には本当に嬉しかったです。
未成年で、タバコ・無免許運転、麻薬に関する話、今ではコンプライアンスに抵触する内容だけど、
そこが時代を感じていつ読んでも面白さは感じます。
そもそも、フィクションなんだから今でもこういう漫画はあってもいいと思います。
表沙汰になっていない悪いことなんていつの時代も変わらないのだから、自由表現でいいのに。
それで事件を起こすような奴はそいつの環境や生き方がダメだっただけさ。

この漫画の見どころは、単純明快で誰でもわかりやすい。だけど、整合性がないわけではない。
戦い方も今読むと結構工夫されていて、飽きない。
作者の趣味もふんだんに描かれていました。
「レッドツェッペリンのジョンボーナムの手ドラム」「バイクのマックスターン」当時はフーンという感じで読んでて、
改めて調べてみると実話に基づいたものを使っていたんですね。

修学旅行のシリーズは去年初めていった場所が観光地だった。
そこでの目的地の場所はいつか行ってみたいと思いました。

さらにネタバレになるが、「世界征服」という薄っすらとした夢を最後の最後ではっきりさせるという終わり方は好きです。
ラストページのシーンにアイツが登場したのは本当に震えたね。
と、かなり昔の漫画を最近(2018年夏)に一気に読み返して読了しました。

自分の中で『BØY』熱が高まってしまったで、調べたら持っていない本があったので買ってしまった。


当時はジャンプコミックスサイズより少し大きめのジャンプコミックスデラックスというシリーズの本が出版されていました。
完結前に出たので完全本ではないけど、この漫画の大筋は把握できる本です。
ちなみにそのあとに長期連載する『カウンタック』ですが、
勝手な妄想の設定で晴矢が記憶を失い、トゲトゲしさがなくなり大人になった青年がスーパーカーを手に入れる漫画だと思っています。

最後に、ジャンプ黄金期にヒットした漫画の続編が近年多くなってきています。
『地獄先生ぬ〜べ〜』
『真島クンすっとばす!』
『アウターゾーン』
『みどりのマキバオー』
『キン肉マン』
『るろうに剣心』

というのは、正直な話、それ以外は作者自身にハマらないので、ヒットしない。
なので、ヒットした過去の作品を描いている状況だと思います。
梅澤先生の作品はどんなものでも夢がテーマになっているので、好きですが、
やっぱり『BØY』が一番ハマってます。ぜひ、『BØY』の続編はありだと思うので、描いてほしい!
というか、話にはきっと出ていると思います。期待したい。

この漫画は、男なら誰でも熱くなれるオススメの漫画です。

惡の華


作品名:惡の華
ジャンル:サスペンスホラー
作者:押見修造
巻数:全11巻
完結:2014年

【ゲンペーの一言】
思春期特有の空気感が気持ち悪く味わえる。
オススメ度:★★★☆☆

 

~あらすじ~
クラスの美少女・佐伯奈々子に密かに想いを寄せる春日高男。ある日の放課後、出来心により彼女の体操着を盗んでしまうが、その様子は嫌われ者の女子・仲村佐和に目撃されていた。窮地に陥り、仲村からの無茶な要求に翻弄される中、意外なきっかけから佐伯と付き合うことになり、春日は恋心と背徳の自己矛盾に苛まれる。そんな彼に呼応するかの如く、佐伯も内に秘めた意思を徐々に示すようになる。
現実社会の閉塞感に自己認識を見出せず、遣る瀬無い自我を抱える3人の中学生のアイデンティティは互いに交錯し、儚い逸脱へと向かっていく。

ウィキペディアより引用

まず、押見先生はとても好きです。
他の作品でもワクワクさせてくれます。
それを前提に言いますが、
この作者はかなり捻じ曲がった妄想を抱いて少年時代を生きた人だと思いました。
かなり変態だと思っています(笑)

でも、そういう人物だからこそ、この惡の華が生まれ、
その他のベトッとした小気味悪い作品を世に送り出しているんだと思います。
それは唯一無二の素晴らしいことだと思います。

この作品の登場人物はほぼ全員やばいやつです(笑)
でも人間ってほとんどの人が、やばいフェチシズムを持っていると思います。
それは普通、前面に出すことができませんが、それをやってしまう彼ら中学生が事件を起こしたりします。

『惡の華』を通して何を伝えたいか?
いや、伝えたいことはないんじゃないのかな。
ただ、この激情あふれる妄想を物語にしたい。絵にしたい。作品にしたいと思い、
このような作風の作品を作者は描き続けていると思う。

それって芸術だよね。
素晴らしい美学だと思う。
『惡の華』だけではなく、『ハピネス』『血の轍』も最高に面白いです。

ただ、少し偏ったジャンルなので、好き嫌いは割れるかと思います。
好きな人はすごくハマる漫画だと思います。

寄生獣


作品名:寄生獣
ジャンル:ファンタジー
作者:岩明均
巻数:全8巻(完全版)
完結:1995年

【ゲンペーの一言】
ものの見方について考えさせられる作品です。
オススメ度:★★★★☆

戦争にはそれぞれの主張する信念がある。だから紛争は消えない。誰が悪いというわけではない。
その種として生まれてきたから、そう生きている。
異生物との戦いが描かれていますが、真意はそこではありません。

~あらすじ~
謎の寄生生物と共生することになった、平凡な高校生・新一の数奇な運命を描く。物語の構図は人間の頭に寄生して人間を食べる「寄生生物」側、最初は捕食されるがままであったが後に反撃に転ずる「人間」側、そしてその中間者として存在する「新一とミギー」側という三者によって成立しているが、話の焦点は新一に置かれている。表題の「寄生獣」とは、劇中においては寄生生物の呼称ではなく、地球環境に害をなす人間を意味する単語として物語の終盤に登場する。人間がむごたらしく食い殺されるなど、過激な描写もある一方で、物語の軸には哲学的な主題があり、テーマ性の高さや、意外性のある劇的な展開、物語の世界観などが評価されて熱心なファンを獲得した。

ウィキペディアより引用

人は進化を繰り返し長い歴史を歩んできました。
地球上で人は絶対権力のある生き物です。
他の動物にはない頭脳があります。確実に生物界の弱肉強食のトップにいます。
そんな頂点に立つ人は、生きていくために、動物を殺し、それを食べる。
感謝の気持ちを込めて「いただきます」「ごちそうさま」という言葉がある。
それが普通の日常。

だが、生物界のトップが人ではなくなり、宇宙人になったとしたら。
宇宙人が人を食べて生きる生物だったとしたら。
「いただきます」「ごちそうさま」では済まないだろう。
大変な事件になります。人が殺害されているんですから。

でも、おかしくありませんか?

人だって、動物を殺害しているんです。
自然を破壊しているんです。
でも、罰を与えられません。

人は人を殺したら罰を与えられます。

違和感を感じる人もいるんじゃないでしょうか。

種が違うのであれば、命を奪っていいものなのか。
そんな描写がこの作品では描かれます。

ちなみにこういう考え方って、すべてを尊重すると
宗教的な考え方になって好きではないですね。

この作品もガンダム同様、勧善懲悪ではありません。
勧善懲悪の作品は幼児が楽しめる作品だけでいい時代です。
小学生でも受け入れがたいと思います。

非常に哲学的なので、あまり深く考えずに漫画を読みたい人にはあまりオススメできませんが、
一度は読んでほしいです。

懲役339年


作品名:懲役339年
ジャンル:ファンタジー
作者:伊勢ともか
巻数:全4巻
完結:2015年

【ゲンペーの一言】
人の固定概念を打ち破る瞬間を垣間見ることができる壮絶ドラマティックストーリー!
オススメ度:★★★★★

しっかりとしたメディアミックス商業展開をすれば、日本中に感動の渦が巻き起こります。
間違いなくそういうレベルの作品だと思っています。

~あらすじ~
“教典”に記された神の教えを真理とする国。“魂の輪廻”・“生まれ変わり”も、この国の人々にとってはひとつの真理であった。自らの犯した罪により、懲役339年もの途方もない刑を課せられることとなった大犯罪者・ハロー。彼は20年服役した後死亡するが、319年もの刑期を残した魂は未だ浄化されておらず、すぐさまハローの“生まれ変わり”とされる赤子が、同じ監獄に収監される。永い年月の中、幾人かの“ハロー”とそれを取り巻く人々が紡ぐ物語。

ウィキペディアより引用

刑期を終えずにその人物が死ぬと、別の人間に引き継がれるという設定がこの世界にはあるようです。
それは自分の血縁ではなく、次に魂が入った肉体の人間です。
魂は同じでもその肉体は前世の記憶はなく、生まれた瞬間に何もわからないまま刑期を引き継ぐ。
引き継がれた赤ちゃんはたまったもんじゃないです。何も悪いことはしていないんですから。

この話は、全4巻という非常に短い巻数ですが、物足りなさは感じません。

そもそも物語で一番きれいにまとまる巻数は大体10巻程度だと思います。
それ以上はマンネリ、引き延ばし、別のストーリー感、などを感じさせるため、
作品自身には良いことはありません。ですが、商業的には違うんでしょうね(笑)

懲役339年は、正直言って画力的にはかなりレベルが低いと思います。
最終的にはグンっと力をつけてきていますが、プロ漫画家からしたら、まだ伸び代がある段階です。

しかし、その画力を差し引いても、そのストーリー力に気持ちを持っていかれてしまうんです。

人は生まれてくると、親などに教育されて、成長していきます。
親から教わったものは「正しい」と、まだ幼い精神ではそう理解します。
そう理解する事しかできないんです。疑問に思うまでの経験がないから、それが普通です。
しかし、その「普通」が「信じ込んでしまっている嘘」だったらどう思いますか?
「普通」=「嘘」≒「事実」になってしまうんではないだろうか。

「地球は丸い」
「宇宙には酸素がない」
「宇宙人はいない」

生まれた時から、教えられた事実ですよね。
でも、それって実際に確認したことはないですよね。

そう考えると色々信じられなくなってきます(笑)

そういった人間の気持ちの変化が描かれています。
王道漫画とはちょっと違いますが、高校生以上の大人にオススメの漫画だと思います。


そのほかの作品はこちらにまとめています。

あのマンガがすごい!2018年度版